ニュートロンスター

neutron star

中性子星

 

原子は、プラス電荷を持った原子核(陽子、中性子)の周りに電子が分布しているものである。(廻っているのではない)
それを理解してもらったところで唐突に話を戻す。

夜空に輝く星(恒星)は結局は、原子の集団である。
重力で圧縮しようとする力と核融合による外向きに拡張しようとする力が拮抗してその形を保っている。

星の末期、核融合がこれ以上進まない状況になると重力による圧縮が勝り、星は一気に重力で収縮する結果、大爆発を起こして星を形成していた外側の物質を吹き飛ばす。
前に話した「超新星爆発」だ。

星の外側は吹き飛んでも、中心部は逆に極端に圧縮される。
この圧縮がもの凄いと、圧力が大きすぎて原子一個一個が押しつぶされる。
すると、原子の周囲の電子がどんどん原子核に近づく。
(電子の存在確率の大きい部分が原子核に近づく)

最終的には、電子が原子核の中に取り込まれてしまって、陽子と結合して陽子が中性子に変わるという現象が起こる。
原子というのは陽子と電子の数が等しいから、陽子が全て中性子になってしまうわけだ。

原子の大きさというのは結局電子の分布範囲であるから、こうなると原子に大きさはなくなってしまって、原子一個が原子核だけになってしまう。
そうすると今度は原子核どうしがくっついて、最終的には、星一個がひとつの巨大な原子核になってしまう。(中性子だけの原子核だけどね)

こうなった状態を、中性子星(ニュートロンスター)という。
中性子星からスプーン一杯のかけらを取り出して(そんなことできないけど)地球に持ってきたら、だいたい5億トンになるそうだ、ははは。

私たちの太陽の8~30倍の質量をもつ星が、超新星爆発の後、中性子星となる。
それでは、30倍を超える質量を持つ星は。。。
次回へ続く。