憂い

人間という奴は、自分のパイを拡大する方向にしか動けない生き物なんだよねぇ。
現状維持でいい、とは決してならない。
現状維持では経済が衰退してしまうし。。。

蒸気機関に始まる産業革命以来150年、我々の社会は大いに発展しました。
これはもう、発展とかいうレベルではなく「人類の進化」と言ってもいいでしょう。

本来、生物はダーウィンのいう「自然淘汰」により進化すると考えられてきました。
それには、気の遠くなる程の時間がかかりました。

しかし、技術革命による「疑似進化」は自然の摂理を無視して人類を変えつつあるように見えます。

「技術革命」への信頼(盲信と言ってもいいかも)は、経済において、いわゆるパイを増大させてきました。
それは、現実にパイが増大しているわけではなく、「パイは増大し続けるだろう」という希望的観測の上になりたった虚構です。

今後も人類全体のパイが増大する保証は、実は全くないのです。

人口が増大する地域(発展途上地域)では、ますます環境が劣悪化する。
人口が減少に転ずる地域(高度成長を目指す社会)では、持てる者と持てない者の格差が拡大し、現実として消費は減ってゆく。

これからは、一国の発展だけを考えていては、絶対に人類の成長はあり得ません。
地域や階級の格差を縮める方向へ技術を使わなければ、経済の発展はないのに、大国の我が儘が突出してゆく現状。。。

人類にとって、真の意味で賢い指導者が求められる所以でしょう。

経営者であるじげどのには、重々承知のことでしょうが、難しい問題です。