組織論(1)

 「組織」について考える。
 「組織」とは、生命の集合体である。小は夫婦から大は国家まで形態は様々であるが組織と呼んでよい。組織は、それが構成されると、必ずその規模を拡大させるものとなる。夫婦であれば、子を儲け人数を増やし、その組織は家族へと発展する。国家については言うまでもなかろう。
 だが自然の摂理として無限に拡大を続ける組織はない。そして縮小の道を選ぶ組織もない。組織の末路は崩壊か、分裂しかない。だがそれを意識している組織は少ない。特に発展期にある組織は絶対に忘れている末路である。特に組織のトップは、自分の組織が永久に続くと、はっきり勘違いをしている。
 しかし勘違いであっても、発展期にある組織が、質をも高めている場合は、その組織に属するものは幸せである。だが往々にしてそういう組織は長くはもたない。
そして崩壊か分裂するまで質を高め続ける組織はない。ということは組織においては、いずれは質も下がる時が来る。

 熱力学の第1法則:エネルギーは保存する。 →拡大する組織があれば、崩壊する組織がある。
 熱力学の第2法則:エントロピーは増大する。→組織は必ず無秩序へと向かう。